「アーティストから信頼されて仕事を任されること、一緒にツアーを回ることが大きな夢です」【バンドスタッフ・ローディーコース】

ーまずは、本校(専門学校ESPエンタテインメント東京)を選んだ理由を教えてください。

中学3年生のころに人生で初めて行ったライブ([ALEXANDROS])で本番前のサウンドチェックや本番中のギターの持ち替えをやっている人を見て、照明やPAは知っていたけどあの人たちって誰なんだろう?と思って、ライブ帰りにどんな仕事なのか調べてローディーっていう職業を見つけました。それがローディーになりたいと思ったきっかけです。ローディーのことを学べるのはESPだけだったので、ここにしようと決めていました。駅チカという点にも魅かれました。

ー本校のオープンキャンパスに参加したことはありますか。その時に良かったと思うことを教えてください。

高校2年生のころにローディーコースの体験授業に参加しました。最初はローディーに対してざっくりとしたイメージしかなくて、何をやるかあまり分かっていなかったのですが、弦交換したりエフェクターつなげたりしているという授業のことを実際に聞いて、ローディーの仕事を細かく知ることができました。先輩に学校のことを教えていただいたんですが、楽しそうだと思いましたし、実際にライブをつくっているところを見ていいなと思いました。

ー学園生活で楽しいと思う瞬間や達成感を感じた瞬間はどんな時ですか。

好きなことを学べているということがいちばん楽しいですね!
先生たちの実際の現場の話を聞けるのもおもしろいと思います。
達成感で言うと、自分たちでライブを開催する現場実習はもう少し先(1年生の現場実習は2月実施)なんです。まだ経験できていないのでどんな達成感があるかはわかりませんが、すごく楽しみです。2年生の現場実習を見学させてもらったときに、プロのローディーは客席から見たステージの見栄えも気にしているんだなとか、アーティストさんの機材についてしっかりと打ち合わせが必要なんだなと感じて、自分たちの回に向けて勉強になりました。

ー好きな授業はどんな授業ですか。

積み込みや転換など実際に動く授業は自分がまだまだできていないことが多い分、勉強になりますし体を動かす授業なので好きです。 積み込みは最初に先生が書き出してくれたハイエースに積み込む機材一式を用意します。積み込む機材や車の後部座席の有無などを設定し、目標時間を決めてロールプレイング形式で行います。実際の現場にはアルバイトの人がいることもあるので、ローディー役、アルバイト役にわかれて指示の出し方なども勉強します。現場によって車の大きさや機材のかたちや量が違うんですが、基本部分をしっかりと教えていただいているので、隙間なく積み込みができるようになってきました。

ー授業で大変なことや失敗したことはありますか。

ギター・ベースの弦交換の奥が深くて苦戦中です。弦伸ばしといって、弦を張り替えたあとに伸ばしてなじませるという作業があるんですけど、やりすぎると弦が死んでビビった音が出てしまうので、その弦は使い物にならなくなっちゃうんです。でも伸ばすのが足りていないと、弾いたときにすぐチューニングがくるってしまう(アーティストの演奏中にくるうのは避けたい!)ので、その微妙なラインが難しいです。苦戦はしてますが、先生からは趣味でやっていた自己流の弦交換は一度忘れて、イチから覚えていけばいいよと言われたので、プロとしてお金をもらえるようなちゃんとした技術を身につけられるように練習し続けます。
あとは電気系や電源まわりは覚えることが多くて大変ですね。スライダックという楽器電源の機材を使って電圧を変換して楽器やアンプに電源を供給するんですが、自分がどこまで覚えられているかわからなくて不安な部分が結構あるし、電気だから間違えたら怖いというのもあります。
またステージのセッティングで機材とつながるたくさんのケーブルをまとめる時にも、アーティストがなるべく動きやすくて、演奏しやすくなるよう気を使ったりすることも仕事のひとつで、いつも気遣いを忘れない大変さも感じます。

ー自宅ではどのように過ごしていますか。

YouTubeでゲーム実況を見るのにハマっています。よく見ているのはミントスさんですね。マンガを読むのも好きで、今ハマっているのはブルーピリオドというマンガです。

ーどんなアルバイトをしていますか。

アルバイトはふたつしていて、精肉店とリハーサルスタジオで働いています。精肉店は高校3年生の11月から、スタジオは今年の9月から始めました。精肉店を始めた理由は家から一番近くて、レジと販売の役割が分かれていて、販売ならできそうだという理由で始めました。スタジオのほうは先生から勉強になるよとおススメされたので、経験してみようと思い始めました。

ー高田馬場もしくは東京の好きな場所はどこですか。

渋谷、新宿ですかね。ライブを見に行くことが多くて、月に1回は行っています。
聞くジャンルは定まっていないので、いろんなSNSを見たり、友達からおすすめされたアーティストのライブに行っています。
あと高田馬場ではひまわりや沙県小吃のラーメンや魯肉飯がおいしかったです。

ー影響を受けたアーティストや芸能人はいますか。

tricotです。
男性ボーカルのロックバンド([ALEXANDROS]など)をよく聞いていたんですが、女性ボーカルのtricotを聞いて女の人の声もいいなと思えてから聞く音楽の幅が広がりました。またギターロックだけじゃなく、メロウで落ち着いた感じの曲も聞くようになったきっかけです。

ーどんな高校生でしたか。

放課後にライブ行ったり、軽音楽部で活動してました。軽音楽部は緩く楽しい雰囲気でやっていましたが、私はがっつりやりたかったです(笑)。
ライブは仲が良い学校の友達と一緒に行ってました。

ー将来の目標や夢は何ですか。

アーティストから信頼されて仕事を任されること、一緒にツアーを回ることです。tricotと一緒にツアーを回ることが大きな夢です。
そのためにも今身につけられるローディーにとって必要な知識と技術と経験を積み上げていきたいです。
学校では今学べることをしっかり学んで知識を身につけています!技術と経験は学校での実習ではもちろん、社会に出てからもたくさん学んでいきたいと思っています。必修授業以外でも現場を見られる機会には積極的に参加をするようにしています。現場のローディーさんと話すことができたり、ほかのセクションのことを勉強できたり、現場の雰囲気が知れたりするので、とても勉強になってます。


今回インタビューを受けていただいた方(2021年取材時)

音楽芸能スタッフ科バンドスタッフ・ローディーコース1年生 横尾 由季奈さん


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