アーティスト・エンタメ業界のトップランナーからのメッセージ

業界インタビュー

株式会社エムテック・スタイル

代表取締役

芦川 陽一

Yo-ichi Ashikawa

株式会社エムテック・スタイル

ムービングライトを中心とした照明機材や音響・映像機器のレンタル・製造・販売・輸出入、国内外アーティストのコンサートやライブなどの照明デザイン、プログラミング、オペレーション全般を手がける。FUJI ROCK FESTIVAL、東京ガールズコレクションをはじめとする大型フェスやイベント、Novelbright、Petit Brabancon、WANIMA、Who-ya Extended、YOASOBI、まふまふ、山本彩など数々のビックアーティストたちのライブの照明演出に携わっている。

芦川 陽一

コンサート会場での照明アルバイトからキャリアがスタート。以来40年あまり、特殊舞台照明に携わってきた。さまざまな要望に応えるために膨大な数の機材を整備するとともに、新しい表現の可能性を追求して、常に最新の機材やシステム導入を目指し走り続けている。

この道を志した理由

コンサート会場の音と光の調和に
心を揺さぶられた。

友人に誘われて、高校の1年生のころからコンサート会場の照明アルバイトをしていました。ある時、セッティングのために出かけたあるバンドのコンサートで、音と光の見事な調和に心を奪われたのです。大きな感動のうねりに体中が包まれるような感覚を味わいました。自分も誰かの心に響くような照明や音響の仕事をしてみたい、という思いが募りました。そして、高校の文化祭で開催されたライブステージを見よう見まねで演出したことが、この道の原点です。その後、基礎的な知識を身につけるために専門学校で学びつつ、ライブハウスの立ち上げに関わったり、ディスコやクラブの照明をやったりと、さまざまな現場に携わって仕事の流れや技術を体で覚えていきました。

仕事へのモチベーション

進化し続ける照明機材の勉強は不可欠。
好きなことだからこそ、できる。

会社を立ち上げた時、うちが取り扱っているメーカーの機材については、日本でいちばん詳しくなってやろうと思って始めました。精密機器でもあるムービングライトはどんどん進化しています。毎年、新しいタイプが登場し、考え方がガラッと変わることもしばしば。だから、今でも勉強が欠かせません。例えば、どこにでもあるような機材ばかりを持っているのではなく、アーティストたちの表現の幅をより広げられるような機材をいち早く見つけ、導入しておくことが大切です。そのために、海外の展示会で情報を集めるなど、日々照明のことを考えています。何年経ってもワクワクした気持ちで仕事ができるのは、やはり好きという気持ちがあるから。ずっと好きなことをやり続けているという感じです。

これから業界を
目指す方へのエール

前向きな姿勢があれば
多少の困難は乗り越えられる。

この仕事は、現場で得られる知識や技術がその人をつくっていきます。僕もとにかく現場が好きで、今でも会社の中より、現場にいることの方が圧倒的に多い。たとえ失敗してもくじけず、積極的に現場で学ぼうという気概が大切です。うちの会社に飛び込んでくる若い人たちは、みんな元気があります。当たって砕けろという気持ちで、好きなことにどんどん取り組んでください。