音楽・芸能と楽器の専門学校
ESPエンタテインメント東京

お問い合わせ
0120-37-6986

ロックな相談室

あなたの相談もお受けします!

このコーナーでは、バンドのアンサンブルをはじめ、ボーカルやギター、ベース、ドラムなど、デジレコ・バンド・クリニックの講義の中で高校生の軽音楽部員から質問されることが多い「疑問」を取り上げ、解説していきます。ぜひ参考にして、これからの練習に役立ててください。

ベース編 / 高校2年 男子NEW

ベースアンプはライン出力する方がよいのですか

ミュージシャン科講師

帆保博康先生

バンドでライブをする場合のベースアンプの出力の仕方は会場の大きさにより変わってきます。

1. 小さな会場、またはストリートで演奏する場合

ベースアンプで鳴らす音の生音をそのまま観客に届ける形になります。生音のドラムやギターアンプとバランスを取り、歌だけPAシステムで増幅するのでそれ程大きい音量は必要としないのでアンプだけで充分です。練習スタジオで演奏するときと一緒ですね!

2. 大きい会場で演奏する場合

ドラムにマイクを立て、ギターアンプの音もマイクで拾うような会場の場合は、ベースもライン出力が必要になります。ベースの場合はアンプの音をマイクで拾うより、ベース本体からきたケーブルから直接PAシステムに送るライン出力のほうが一般的です。ライブハウスやホールなどで演奏するときは、ベースアンプの上に小さな箱があるのを見たことはありませんか。先にベースからのケーブルをINPUTしてからアンプにもう1度送っているDIRECTBOX=DIという箱です。実はここで信号を2つに分けアンプとPAに直接(DIRECTに)送るシステムなのです。ここで送ったベース本体の音をPAで増幅して観客に届けるのです。したがってDIにつなぐ前の音、ベース本体から足元のエフェクトボード等を通過した信号がPAに送られることになります。演奏者が実際アンプで作った音色とは異なる場合もあるので、アンプの音色を送りたい場合はマイクで拾った音を主にするか、アンプ本体のライン出力を使用することになります。

ベース編 / 高校1年 男子NEW

ランニングベースってどういう意味ですか

ミュージシャン科講師

帆保博康先生

ベースラインの種類の1つに、ランニングベースとか、ウォーキングベースと呼ばれるものがあります。どちらも動いているイメージから躍動的な感じを受けませんか。ベースラインの音の選び方としていろいろなパターンがありますが、シンプルなルート音だけのものから、コードトーンを使ったり、スケール上の音を選んだりと様々です。「エーッ?何のことかわからないよ~」という君のために説明しましょう。

和音(コード)は音を重ねたハーモニーの集合体のことですが、アルファベットで表します。例えば、「C」と言うコードは基本になる音(ルート)のC(ド)に、音程で言う長3度のE(ミ)と完全5度のG(ソ)を重ねて作る3和音のことです。明るい響きのメジャーコードです。真ん中の3度の音を短3度のE♭(ミ♭)に変えると、暗い響きのマイナーコードになります。

ベースラインでルート音以外のコードトーンも使ってみましょう。かなりカラフルな動きが感じられます。

ベースラインに動きが出てきて、「歩いている=ウォーキング」あるいは「走っている=ランニング」というような躍動感を感じられるようになります。今度Key(調)のスケールの音も使ってみましょう。

ベースラインがランニングしてきましたね。こんな風に音をつなげてベースラインをランニングさせてみましょう!

ベース編 / 高校2年 女子NEW

ベース・アンプでの音作り のコツを教えてください

ミュージシャン科講師

帆保博康先生

最も基本的なベース・アンプのコントロールは 以下になります。

1.GAIN(VOLUME)

ベースからケーブルを通過してきた音(信号)をどのくらいの大きさで受けるのかを決めるためのコントロールです。パッシブ・ベースのように出力が 小さいベースは受けるレベルを高めにして、音圧が出るように設定します。アクティブ・ベースのように出力が大きいベースは受けるレベルを低めにして、歪んでしまわないように設定します。ベース・アンプによってはINPUTが2つあり、入力のレベルをHi/Lowから選べるタイプもあります。

2.TONE

ベース音のキャラクター(音色)を作るコントロール部です。【BASS】低音部を増減させる部分です。【MIDDLE】中音部を増減させる部分です。周波数が可変式のタイプは自分で帯域を選んで調整できます。【TREBLE】高音部を増減させる部分です。基本的には基準の位置(真ん中)から上げ下げして、自分のベースの音色を作っていきます。【MASTER VOLUME】最終的な音量を決定する 部分です。

音作りのコツとしては、ある程度GAINでレベルを上げておかないと、最後のMASTERVOLUMEで上げようとしても十分な音量までは上げられないので、GAINの設定がポイントになります。最後に音色作りのポイントですが、例えば、ハードなサウンドのバンドでギターが歪んでヘヴィな音を出している場合、重い低音を支えるためにBASSと、音の輪郭(エッジ)を際立たせるためにTREBLEを上げ、MIDDLEは控えめにして、ギターとの一体感を大切にします。スラップ奏法の場合も同様です。

反対に、歌が中心のポップスなどの場合はギターがクリアなサウンドでキーボードをはじめ、たくさんの楽器と演奏することが多いと思いますので、ベース・ラインの音程感を明確にするためにMIDDLEを上げます。2フィンガーで温かい音色を目指すなら、TREBLEを控えめにしましょう。

ベース練習 / 高校2年 女子

オリジナル曲でベースライン の作り方がわかりません

ミュージシャン科講師

帆保博康先生

音楽で大事な3要素といえばメロディー、ハーモニー、リズムですが、ベースラインを作る上でも同じです。ベースは単音楽器なので、常にメロディーを奏でる楽器です。そして、コード=和音を支えるルート音を主に演奏します。また、ドラムと共にベースは「リズム隊」と言われるくらいリズムを作る楽器でもあります。

このようにベースという楽器はバランス感覚が大事な楽器なので、いろいろな要素を考えながら ベースラインを作っていきましょう。「いきなりハードルが高いなぁ」と思うかもしれませんが、シンプルに考えれば大丈夫です!

◎和音の中心となるルート音を使う

和音=コードを構成する元となる音がルート音です。コードネームのアルファベットで例えれば、「C」 ならC=ド、「Am」ならA=ラの音です。ルートだけでもいろいろなリズムを組み合わせれば、無数のパターンを作ることができます。バンドでやる曲ならドラムのパターンやギターのフレーズなども意識してリズムを構築しましょう。

譜例1
すべてベースはルート音のみを使っています。
譜例2
1小節目はルート音、2小節目はコードの3rdの音、3小節目はコードの構成音のルート、
3rd、5th、4小節目はスケールの流れの音を使っています。

◎コードの構成音を使う

ルート以外にコードを構成する3rd、5th、あるいは7thなどの音を組み合わせて、ベースのパターンを作ると、とてもカラフルなベースラインを作ることができます。和音のカラーをベースラインで聴くだけでわかるようになるので、いろいろなリズムパターンに当てはめれば、より変化のある ベースラインが作れるでしょう。

◎Key(調)のスケールを使う

「歌うような」とか「メロディアスなベースラインを作りたい!」と思う場合は、その曲のKey のスケールを意識してみましょう。例えば、KeyがCの曲ならド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ドのことです。コードのルートから次のルートに音をつなげる際にスケールの音をなぞっていけば、スムーズなラインが作れるでしょう。

譜例1と譜例2は同じコード進行ですが、使う音を変えることでベースラインの印象が変わりますね。今回は4分音符のみのラインですが、これにいろいろなリズムパターンを当てはめることでバリエーションはグッと広がります。

ベースラインを構成するいろいろな要素を挙げてみましたが、一番大事なものは感覚やフィーリングなので、自分でベースラインを口ずさみながら考えましょう。そして、ちょっとおかしいなと感じたり、アイデアに行き詰ったら、今回の知識を参考にして考えてみてください。

あなたの相談もお受けします!

学校法人イーエスピー学園

専門学校ESPエンタテインメント東京
(2018年4月専門学校ESPミュージカルアカデミーより校名変更予定)

入学事務局(本館)

〒169-0075
東京都新宿区高田馬場3-3-19
(JR山手線・東京メトロ東西線・西武新宿線・高田馬場駅下車、徒歩3分)

0120-37-6986