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このコーナーでは、バンドのアンサンブルをはじめ、ボーカルやギター、ベース、ドラムなど、デジレコ・バンド・クリニックの講義の中で高校生の軽音楽部員から質問されることが多い「疑問」を取り上げ、解説していきます。ぜひ参考にして、これからの練習に役立ててください。

ドラム練習 / 高校2年 男子NEW

フィルを入れるとテンポがズレると言われるのですが、どうすればよいですか

ミュージシャン科講師

滝沢光一先生

この質問は、必ずドラマーが上達する上でぶち当たるお悩みですね(笑)。まず、フィルが入ってもテンポもしくはグルーヴが乱れないドラマーたちは、どんなことに注意して自分のプレイを組み立てているか少し考えてみましょう。基本的にドラマーが入れているフィルインは、リズムとまるでかけ離れたようなプレイをしているように思われがちですが、実はそうではなく、大抵のドラマーはある法則のもとにフィルインを組み立てていると思います(例外もありますが)。その法則とはリズムで刻んでいる音符を基盤として、その動きをなるべく止めずにフィルインを構成するというものです。普通の8ビートであれば、右手はハイハットもしくはライドシンバルを8分音符で刻んでいますね。その右手をスネアに移してみてください。そのままでも8分音符の連打としてフィルとしては完成なのですが、その音符の隙間に左手を入れることによって16分の連打が完成します。このようにリズムの時に動かしていた部位をフィルイン時にもそのまま動かしてフィルを構築するのがオーソドックスなセオリーと考えます。それに加えて、リズム演奏時に左足のゴーストモーションをしている人は、その動きを止めることなくフィルインを演奏できるようになることも効果的です。特に休符が多く入ったフィルインは、休符の長さを自分で感じて音符を表現しなくてはいけないので、テンポがズレるという点では非常に難易度があがります。

上記のセオリーとは別に、最近流行しているツインペダルなどを用いた、手足のコンビネーションを使っての高速フレーズを多用する場合は、フィルインの際に音符のパルス(分け方)をチェンジすることが上手くできずに、テンポがズレて聴こえてしまうことがあります。この場合は左足のリズムキープが難しいので、ドラマーの基本練習であるチェンジアップという練習で4分音符に対して32分、6連、16分、3連、8分といった音符の分け方を体と感覚で覚えることで克服できるようになります。ただ、その際に追加練習としてメトロノームを聴きながら、ゆっくりからで構わないのでリズム~フィルインの流れの繰り返しを練習することをお勧めします。

ドラム練習 / 高校2年 男子NEW

スティックの持ち方を教えてください

ミュージシャン科講師

滝沢光一先生

僕の知る限りスティックの持ち方には大きく分けて2種類の持ち方があります。

1つ目は左右で持ち方が異なる『レギュラー・グリップ』と左右対称の『マッチド・グリップ』に分けられます。また、マッチド・グリップをさらに細かく分けると、『フレンチ・グリップ』、『ジャーマン・グリップ』、『アメリカン・グリップ』に分けられます。ただ、これらの持ち方はあくまでセオリーであってドラムセットを演奏する上では状況に応じてすべての持ち方を使い分けて演奏しているというのが実際です。更には身体的な理由から100人ドラマーがいれば100通りの持ち方があって当たり前なのも事実です。

このような理由からドラムを一から始める人にお勧めしている持ち方で、僕が勝手に命名したのが「シェイクハンドグリップ」です。この持ち方はスティックと軽く握手をするように手のひら全体で包み込むように持つ方法で、手の大きさの違いや個人差を自然で無意識に調整できます。目安として他人からスティックを渡されて何も考えずに受け取ったその時の持ち方が、あなたにとって最も無意識で自然な持ち方だと僕は思います。ここを基本形にして欲しい音色や動かすスピードを考慮しつつ様々な形に発展させていくのが、「個人個人にとってベストな持ち方」と言えるのではないでしょうか。

ドラム練習 / 高校2年 男子NEW

ツイン・ペダルを速く正確に踏む練習方法を教えてください

ミュージシャン科講師

滝沢光一先生

まずは「速く踏む」ことと「正確に踏む」ことを2つに分けて考えてみましょう。ツイン・ペダルまたはツーバスを速く踏むために必要なことは足の使い方を見直すことだと思います。これはスティッキングの際にもまったく同じことが言えるので、スピードアップの基本的な考え方だと思って覚えておいてください。

まず、ゆっくりなスピードのローテンポからミドルテンポ(BPM=160くらいまで)は比較的足全体を使って踏んでいきます。これより速いテンポからは足全体を使わずに膝より下を動かして、動かす場所を足の先の方へ移行させます。イメージとしては、スネの筋肉を使って足首より先を動かし、小さい動きでスピードに対応していきます。腕のスティッキングにおいても、テンポに応じてメインに使う部位が「肩→肘→手首→指」と移行していくように、足の動きに関してもテンポに応じて同じように考えるとわかりやすいと思います。

次に「正確に踏む」ということについてですが、これは残念ながら、日々の鍛錬しかないのではないでしょうか。毎日15分でも良いので、ツイン・ペダルを踏むことを習慣にするのが、正確に踏むための近道だと思います。ただ、その時に同じ音符の連打だけではなく、16分音符から3連符や3連符から6連符など、いろいろな音符を踏むようにすると、より実践的な練習になります。そして、連打だけではなく、様々な位置に休符を入れてリズミカルに踏めるようになると、リズムパターンやフィルインのバリエーションとして強力な武器となります。さらに、すべての練習を行う際はメトロノームを使用して、ゆっくりなテンポから練習し始め、体の使う部位や音符の位置を意識して踏み始めましょう。焦っていきなりテンポを上げず、毎日コツコツと練習することが上達への近道です。

ドラム練習 / 高校1年 男子

テンポ・キープの方法を教えてください

ミュージシャン科講師

滝沢光一先生

テンポをキープする上で最も大切なのは、基本的で安定したスティッキングとフットワークを身に付けることです。「えっ?テンポキープってメトロノームに合わせて練習していれば、自然とできるようになるんじゃないの?」。ちまたではそんな声も聞こえてきます。それも決して間違った考え方ではないのですが、実はメトロノームに合わせて練習を重ねても、安定した良い流れで体を使えていないと、メトロノームがなくなるとすぐにテンポやグルーヴが乱れてしまいます。

では、ロックやポピュラー音楽を演奏する場合、 安定した良いスティッキングとはどんな動きかというと、肘や肩を無理なく使い、常に連続した円運動を意識したスティッキングを差します。フットワークも同様に膝を中心に、足首や足の付け根を力で固めない、滑らかな円運動を意識して演奏すると、動きやタイミングが安定してきます。体の動きを身に付けることと平行して、メトロノームなどでタイム感を身に付ける練習も重ねていくと、確実にテンポキープはできるようになります。

上記のようなことから、単調でつまらなく感じてしまいがちな「基礎練習」と呼ばれるものが、テンポキープだけでなく、すべてのドラミングにおいて重要になります。

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