R&R DIARY

 

6月1日 〜後書きにかえて「hide word FILE」〜

ようやく発売になった「hide word FILE」。編集部が作った最初の台割表(全体のページ構成)には「前書き」と「後書き」が入ってたんだけど、実際に本を作っていくうちに「後書きはいらないんじゃないか」ということになった。最後のページの「ロックの神様、ありがとう」の言葉と写真にはとてもインパクトがあるし、hideちゃんの言葉でこの本を締め括るのが最も「らしい」かなって気がしたからである。
前書きはわりと早い時期に書いてしまって、筆者の気持ちはそこにすべて書いてしまったからというのもある。
でも、実は、この本を作っていく中で、ちょっと不思議なことが何回かあったので、後書きのかわりというわけではないけど、この日記に書いておこうと思う。

 
その1。某編集プロダクションから、「この本の執筆〜監修をやってほしい」という依頼を受けたのは、昨年の終わり頃のこと。でも、最初は断ろうと思って打ち合わせ場所に行ったの。というのは、当初の予定では発売日がもう少し早く、ちょうどにゃんだらけVol.5(2018年2月10日11日)の時期が締切で、それまでに本を作る作業はとても間に合わないと思ったからなのだ。初対面の編集者さんと話しながら、「お仕事したい気持ちはやまやまなんですけど、日程的にどう考えてもきびしくて……」と、いいお返事ができないでいた。
そしたら、突然、右の肩をトントンと軽くたたかれたような気がした。そして、右の耳元で「やっちゃいなよ。なんとかなるから」という声。ビックリして右の方を振り向いたのだけど、そこは事務所の壁で誰もいない。突然、周りをきょろきょろ見回し始めた挙動不審なわたしを見て、編集者さんもビックリしたことだろう。
そこからムクムクと「この本を作りたい」という気持ちが沸いてきて、とうとうそれが押さえられず、最終的にお引き受けしてしまった。冷静に考えたら、スケジュール的に絶対無理なんだけど、その時はつい気が大きくなって、「年末年始の休みを返上すれば、なんとかなるっしょ」って思っている自分がいたのが、不思議である。
あの時、耳元で聞こえた声は、自分の心の声だったのかなとも思うんだけど、その一方で、hideちゃんの声だったようにも感じる。その声があったからこの本を作ることができたので、幻聴だろうが思い込みだろうが、感謝感謝である。
 
その2。夜、ヒストリー原稿を書いていたら、I.N.A.ちゃんから「懐かしい写真あげる」というメッセージと共に、夜の街で撮った集合写真がLINEされてきた。hideちゃんとI.N.A.ちゃんを中心に、懐かしい面々が集う酔っぱらい写真。「HIDE YOUR FACE の完成打ち上げ」という写真の説明もついてたんだけど、ちょうどその時に書いていたのが「HIDE YOUR FACE」のレコーディングの時の話だったのだー!! あまりにもぴったりなタイミングで写真が送られてきたので、ビックリだったよ!
*ちなみにその写真は、I.N.A.ちゃんの著書「君のいない世界」に載っております。

 
その3。PATAのインタビューが終わった後、しばしお店でビールを飲みながら話していたのね。それで、昔、しょっちゅうPATAの家の近所で飲んでた雑誌ロッキンfの編集長A氏や編集者H氏の話になった。(あ、この時の話は、ロックンロール日記1月10日に書いてるね)。
「久しぶりに集まろう」ということになって、後日、飲み会をセッティング。実は、わたしはあまり飲み会の幹事っぽいことが得意ではないのだけど、この時は他にやる人がいないので、お店や参加者の連絡役をやっていた。
それで、当日、お店に行ったら、テーブルにお箸が5人分セッティングされているのね。ん? 今日の参加者は4人で、わたし、店の予約をする時に「4人」ってちゃんといったつもりなのだけど、不慣れなのでちゃんと伝わらなかったのかしら。 お店の人が間違えたのかな〜と思いつつ、「もしかしたら、hideちゃんも参加したいのかもしれないな」って思ったのでそのままにして、みんなで楽しく飲み会したよ。
 
オマケ/裏話
当初、「hide word FILE」の最後のページは、別の言葉が載ることになっていた。でも、どうしても、最後のページには「ロックの神様、ありがとう」という言葉を載せたくて、写真も「hideちゃんの顔が映っているライヴ写真」を使いたいと編集者さんに直訴した。それも、「上を見上げてるポジティブな表情の写真がいい」というリクエストまでつけて。
編集者さんから「使用許可が出ている中に、そういう写真がない」と聞いたので、すぐにライヴ写真を撮っているカメラマン田中ちゃんにいきさつを話して、追加で写真をセレクトしてもらった。さらに、事務所で本の進行管理をしてくれたるOちゃんにも、事情を説明。入稿ギリギリのタイミングだったので、二人ともすぐに作業をしてくれた。
そして、何枚か候補の写真が送られてきた。わたしは一目見て、本で使われている写真がいいと思ったのだけど、田中ちゃんもOちゃんも「この写真がいい」といってくれた。hideちゃんをよく知ってる女性陣3人の意見が一致したのがすごく嬉しくて、なんだかとってもハッピーな気持ちで、この本の最後の作業を終えることができた。
週末だったのにも関わらず、すぐに仕事をしてくれた田中ちゃん、Oちゃん、ありがとう。
たくさんのみなさまの愛と協力があって、完成した「hide word FILE」。読者のみなさま、じっくり味わってくださいね。
 

 
 
 

2018-06-01