音楽・芸能と楽器の専門学校
ESPエンタテインメント東京

世界でひとつのヴァイオリン製作記

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世界でひとつのヴァイオリン製作記 最終回

03 コラボ企画 ヴァイオリン製作科 ESPミュージカルアカデミー × シベリアン・ニュースペーパー 土屋雄作

ついにヴァイオリン完成!お披露目ライブへ

ヴァイオリニスト土屋雄作のために、半年かけてESPヴァイオリン製作科の1年生が作り上げたオートクチュール・ヴァイオリン。9月20日、いよいよそのお披露目ライブが開かれた。楽器が仕上がった直後は「感動の一言」「早く土屋さんに弾いてもらいたい!」と胸を躍らせていた学生たちだったが、本番が近づくにつれ「ちゃんと鳴るかな、壊れないかな」と、不安が募る様子。ライブ当日、会場は御礼満員。学生も見守る中、真新しい楽器を手にした土屋が登場した。「この楽器の名は“ヨゼフ”。楽器製作で有名なグァルネリ一族の中でも、最も目立たなかったのがヨゼフさんという人だったそうです。僕がこの楽器を楽しんで弾けばヨゼフさんも浮かばれるのではないかという想いで、ESPの学生さんが名づけてくれたんですよ」ライブでは様々なジャンル、編成の曲を通じて、ヨゼフの多彩な魅力を披露。「ヨゼフの艶やかな音色に感化され、僕自身、今までに無い新たな演奏ができました。『楽器に教わる』とはまさにこういうことですね」と土屋。ライブ終了後、学生たちは「曲が進むごとに、音色がすごくきれいになっていった」「今後のヨゼフの成長が楽しみ」と、安堵の笑顔を見せた。

「ヨゼフには、作り手の純粋な気持ちが乗り移っている。 ピュアで艶があり、思っていた以上に深いところから鳴る楽器」

ライブ終了後、学生たちと記念写真を撮り「またいつか一緒に何か創れたら最高だね」とメッセージを贈った。

土屋の楽器づくりに取り組んだ ESPの学生たち

伊藤あゆみ
学生のうちにヴァイオリニストの楽器を作れるなんて、ESPならではの貴重な体験。勢いで立候補しましたが、作業をするうち、その責任の重さを実感するようになりました。ライブはすごく緊張しましたが、思ったよりも柔らかい音が出てびっくり。作った楽器を演奏してもらえる喜びを知りました。
小野寺久美
常に緊張しっぱなしだった今回の楽器製作。中でもネックのスクロールを左右対称にするのが大変でした。逆に面白かったのは、ネックの背中を丸ノミで削っていったところ。あそこの独特の曲線が好きなんです(笑)。土屋さん、今後もヨゼフをよろしくお願いいたします!
北澤龍也
「音楽系の仕事がしたいけれど、音大に入るのは難しい」。そう悩んでいたとき、この学校の存在を知りました。楽器製作はワクワクとドキドキでいっぱい。今回も何度か失敗して落ち込んだけれど、仲間でフォローし合いながら頑張ることができました。将来は、深く温かな音色の楽器を作れる職人になりたいです。
完成品

みんなが僕のことをどんな風に捉えて、
どんな楽器をつくってくれるのか、とても楽しみです

依頼者・土屋雄作

インストゥルメンタル・バンド「シベリアン・ニュースペーパー」のヴァイオリニスト。イギリス・マンチェスターの音楽コンベンションや、2007年フジロックフェスティバル、2009年マウントフジミュージックフェスティバルなどに出演。近年では弦楽カルテットや民族楽器を加えたユニットも主催し、ソロ活動も行う。

●シベリアン・ニュースペーパー オフィシャルサイト
http://www.siberian-newspaper.com/